これを書いているのは2012年の2月であり、東京電力福島第一原子力発電所が爆発事故を起こしてから約11カ月が経過したことになる。

 

我が家は横浜だが、爆発直後は1週間家にこもって屋内退避生活をし、妻と3歳だった娘は3月17日に岐阜県に避難させた。心臓が凍りつくような恐怖と、死ぬ気で家族を守らなければならないという火事場のクソ力とも言える精神状態。1週間ほとんど寝る事ができず、ウェブディレクターの仕事も放棄して原発と放射能の情報を集め、原子力情報資料室に足を運び、原発事故と襲ってくる放射能プルームを予想し、観測し、出来る限り防御した。

 

予想した被害のすべてが、予想時には世間に否定され、しばらく後になって被害が実体化するという、最悪のローテーションを繰り返すことになる。

 

飲み水の汚染が現実になり、食物の汚染が現実となり、愛知県以北の汚染が現実となった。そして、そのすべてが事後に通告または公表されたことにより、情報を持たない人々は微量とは言えない放射性物質により外部、および内部被曝した。
被曝したであろう、ではない、被曝したのだ。
その責任は東電にあり、日本政府にある。

 

その後11カ月間、政府は「放射能被害は健康に影響をおよぼすレベルではない」という姿勢を取り続け、大胆な規制対策をとらないまま、ずるずると汚染された飲食物を国民に与え続けている。
知らない者、国を信じている者は日々の生活の中で、食事に依って被曝し続けている。
乾燥が続き、風が強くなると放射性物質が舞い散るということを知らない者は呼吸によって被曝し続けている。
高濃度汚染地域では、いまだに毎時0.3~10マイクロシーベルトという信じられないような高い放射線量の中で生活を続け、風向きによっては爆心地である東京電力福島第一原子力発電所から大気中に放出されているフレッシュな放射性物質が到達し、それを呼吸している。

これから紹介するのは、「放射線を浴びたX年後 ビキニ水爆実験、そして・・・」と題された日テレ系NNドキュメント「3.11大震災シリーズ27」である。

 

内容は以下のとおり。
1954年。18ヶ所の漁港に鳴り響くガイガーカウンターの音。水揚げされる被ばくマグロ。南太平洋から戻るマグロ漁船の船体や乗組員の衣服、頭髪、そして魚からも、強い放射能が検知された。アメリカが太平洋で行った水爆実験は、広大な範囲で大気と海水と魚などを汚染。「放射性降下物」は、日本やアメリカ本土にまで届いていた。しかし事件から7ヶ月後。被ばくマグロが続々と水揚げされる中、日本政府は突如、放射能検査を打ち切った。数日後、両国政府が文書を交わし、事件に幕を引いたのだ。人々の記憶から消え、歴史から消し去られた被ばく事件。なぜ、これまで明るみに出なかったのか。そこには、両政府の思惑と人々の切実な思いがあった。8年にわたる取材から事件の全容を浮かび上がらせる。

 

重度に被曝した第五福竜丸について

 

この作品の中に我々が見慣れた映像が出てくる。

 

放射性物質の風に依る飛散経路をシュミレートしたアニメーション。
ガイガーカウンターでの計測。

 

そして、そう思いたくないが、類似して聞えてしまう状況。

 

被害の矮小化、放射能による健康被害の否定、、

 

チェルノブイリ事故の映像と同様に、
この映像には、我々の住むこの国ですでに起き始めている事、そして、これから起きる事が描かれている。

 

 
 

 
2月 3rd, 2012 嘘と真実, 放射能汚染, 被曝しないために | No Comments
 
 

 
 
日本の国を、大きな不信が包み込み、信頼に亀裂が入っている状態が続いている。
同じ立場の者、違う立場の者がそれぞれを主張し、傷つけあっている。
助けるべき人に手を差し伸べず、見るべきものから目をそらし、幻想の社会をひたすらに持続しようとしている。

 
 

紹介する動画は、1940年に上映されたチャーリーチャップリンの映画「独裁者」の中で、ヒットラーのダブルの床屋が兵士たちの前で演説するシーンである。
チャーリー・チップリン自身によって書かれ、史上でもっとも感動的なスピーチとも言われ、各国の言葉に訳され、世界中に広められているスピーチである。

 
 

 
 

—全文——————-

申し訳ないが。私は皇帝になどなりたくない。
支配も征服もしたくない。できることなら、皆を助けたい。
ユダヤ人も黒人も白人も。
私たちは皆、助け合いたいのだ。人間とはそういうものなんだ。
お互いの幸福と寄り添いたいのだ、、お互いの不幸ではなく。
憎み合ったり、見下し合ったりしたくないのだ。

 

この世界は全人類が豊かに暮らせるだけの資源に溢れている。
人生は自由で美しい。

 

しかし、私たちは生き方を見失ってしまった。

 

欲が人の魂を毒し、
憎しみと共に世界を閉鎖し、
不幸、惨劇へと私たちを行進させた。

私たちはスピードを手に入れ、
自分自身を孤立させた。

 

ゆとりを与えてくれるはずの機械により、
貧困を作り上げてしまった。
知識は私たちを皮肉にし、
知恵は私たちを冷たく、無情にした。

 

私たちは考え過ぎ、感じなさ過ぎる。

 

機械よりも、人類愛が必要なのだ。

 

賢さよりも、優しさや思いやりが必要なのだ。

 

そういう感性なしでは、世の中は暴力に満ち、
全てが失われてしまう。

 

飛行機やラジオが、私たちの距離を縮めてくれた。
そんな発明の本質は、人間の良心に呼びかけ、
世界がひとつになることを呼びかける。

 

今も、私の声は世界中の何百万の人々のもとに届いている。

 

何百万の絶望した男性たち、女性たち、小さな子供たち。
人々を苦しめる組織の犠牲者たち。
罪のない人たちを投獄させる者たち。

 

私の声が聞こえている人たちに言う、

 

絶望してはいけない。

 

私たちに覆いかぶさる不幸は、単に過ぎ去る貪欲であり、
人間の進歩を恐れる者たちの憎悪なのだ。

憎しみは消え去り、やがて独裁者たちは死に耐えるだろう。

 

人々から奪い取られた権力は、人々のもとに返されるだろう。
決して人間は永遠に生きないように、決して自由は滅びることもない。

 

兵士たちよ。
獣たちに身を託してはいけない!
君たちを見下し、奴隷にし、人生を操る者たちは
君たちが何をし、何を考え、感じるかを指図する。
君たちを鍛え、食事を制限する者たちは、
君たちを家畜として、ただのコマとして扱うのだ。
身を託してはいけない!
そんな自然に反する者たちなどに。

 

機械人間たち、
機械のマインドを持ち、機械の心を持つ者たちなどに。

 

君たちは機械じゃない!

 

君たちは家畜じゃない!

 

君たちは人間だ!

 

心に人類愛を持った人間だ!

 

憎んではいけない。
愛されない者が憎むのだ。
愛されずに、自然に反する者が憎むのだ。

 

兵士たちよ。
奴隷を作るために闘うな!
自由のために闘え!

 

「ルカの福音書」の17章に、
「神の国は人間の中にある」と記されている。

 

ひとりの人間ではなく、
一部の人間でもなく、
すべての人間の中に、君たちの中にあるのだ。
君たち、人々は力を持っているのだ!

 

機械を創り上げる力、
幸福を築き上げる力を持っているのだ。

 

君たち、人々が持つ力が、
人生を自由にし、
人生を美しし、
人生を素晴らしい冒険にするのだ!

 

民主義国家という名のもとに、その力を使おうではないか。

 

皆でひとつになろう!

 

新しい世界のために闘おう!

 

常識ある世界のために。

 

皆の雇用に機会を与えてくれ、
君たちに未来を与えてくれ、
老後に安定を与えてくれる世界のために。
(雇用や福祉が保証された世界のために)

 

そんな約束をして、独裁者という獣たちも権力を伸ばしてきた。
しかし、奴らは嘘つきだ。
奴らは約束を果たさない。
これからも決して、果たしはしない。

 

独裁者たちは、自分たちを自由にし、
人々を奴隷にする。

 

今こそ闘おう!
約束を実現させるために。

 

闘おう!
世界を自由にするために。

 

国境を失くすために。
欲望を失くし、嫌悪を苦難を失くすために。

 

理性ある世界のために闘おう!

 

科学と進歩が全人類の幸福へ、導いてくれる世界のために。

 

兵士たちよ!

 

民主主義国家の名のもとに、
皆でひとつになろう!
団結しよう!

 
—————————-
 

映像はここで終わるが、
映画は以下のように続く。

 
 

ハンナ、聞こえるかい?
顔を上げるんだ。
雲が晴れていく。太陽が輝き、あたりを照らし始めた。
人類が新しい世界に。
そこには貪欲も憎悪も野蛮さもない。
見上げてごらん。
人類の魂には翼があったんだ。
いま飛び始めた。
虹の中にも飛び始めた。
未来の希望の光に向けて。
希望に満ちた未来が我々人類のもとに。

 
 

だから上を見上げてごらん。
だから上を見上げてごらん

 
 

 
12月 17th, 2011 新しい世界 | No Comments
 
 

川崎市川崎区にある東芝の原子力研究施設「東芝原子力技術研究所」の実験用原子炉が、二十八日にも運転を再開することが決まった。

川崎の実験炉 再稼働へ 東芝「研究ニーズある」
—-以下東京新聞より————–

東芝によると、震災発生後の三月十一~十二日に施設を点検し、原子炉などに異常がないことを文部科学省と川崎市に連絡。その後も同省の定期検査を受け今月十八日に合格証を得たという。
 この実験炉は民間が持つ国内唯一の臨界実験装置。一九六三年に運転を開始し、最大熱出力二百ワット。研究用なので、発電装置はない。例年、六十日前後稼働させている。
 福島第一原発事故で脱原発の世論が高まる中での運転再開となるが、同社広報室は「事故などで損傷した原子炉の炉心管理技術の開発など、研究のニーズがある。大学生を招いた実験の予定もある」と強調した。
 通告を受けた市は二十四日、事故発生時の連絡体制の整備などを求める阿部孝夫市長名の要望書を同研究所に提出した。

——ここまで——————–

 
11月 27th, 2011 原発のない未来を実現する | No Comments
 
 

東京電力福島第一原子力発電所の4基の原子炉が爆発して半年が経過した。

環境中に放出された放射能による汚染は、少しずつだが解明されており、賢明な人は食事と行動を制限することで自分と大切な人の身を守っている。
しかし、世の多くの人はいまだにこの問題に無関心であり、放射能汚染について真剣に向き合おうとすらしていないのが現実である。
このことが如実にわかるのがマスクをするかしないかだ。

4万2千ベクレルの汚染が判明した横浜市港北区や、10万ベクレルの汚染が判明した千葉県柏市においてさえ、マスクをする人は少ないのだ。

多くの汚染マップや、調査報告が公表されているが、それに反応する人はまだまだ少ないということだ。
それは、ひとつに身体への影響が出ていないことに起因するのではないかと想像する。
放射能汚染は目に見えず、身体への影響もないとなれば、それを恐れて対策する人が少なくなるのも容易に想像できるのだ。

しかし、そうではないのでは?と疑いたくなるデータが存在する。

それが、この国立感染症研究所感染症情報センターが公開している「過去10年間との比較グラフ」である。
その中から「手足口病」「急性出血性結膜炎」「マイコプラズマ肺炎」のグラフを転載する。
5月頃から異常に上昇しているこのグラフ。
あなたならどう判断するのか?

 

 
10月 3rd, 2011 嘘と真実, 被曝しないために | No Comments
 
 

 
 
横浜市は、5月中に少数の者から「給食に汚染された食材が使われないように細心の注意を払ってほしい」と度重なる要請、抗議があったにもかかわらず、結果基準値以上にセシウムに汚染された牛肉を給食に使い、多くの子供たちに摂取させてしまった。
そして、林文子市長はそのことに謝罪せず、「健康には問題のない量であった」と無責任な発言を繰り返し、「公報よこはま放射線特集」なる現在の放射能汚染を安全・安心とした公報をばらまき、そのなかで、横浜市は全力をあげて放射能問題に取り組んできたとうそぶき、市民の目を汚染牛問題から遠ざけようとした。

そして9月には、横浜市港北区の側溝で0.9μSv/h、マンション屋上の堆積物から63434Bq/kgものセシウムが検出され、他の場所では105600Bq/kgのセシウムが検出されており、9月17日には港北区大倉山の住宅街の側溝の堆積物から1キログラムあたり40200Bq/kgのセシウムを検出、空間放射線量は0.9μSv/hになると緊急記者会見を開いて発表した。
しかしその発表内で、「汚染」の言葉は避けており、線量を下げるための処置に「除染」という言葉を使わず、あえて「清掃」という言葉を使うトリックをみせた。

つまり、先にあげた「公報よこはま放射線特集」に書いたように市として出来る限りの対策を行ったことを否定されないために、横浜は「汚染」されていないという絵に描いた餅をつらぬこうとしているのだ。

緊急記者会見が開かれた同週末、港北区内の幼稚園、保育園であわてたように放射能の「清掃」が実施された。「除染」ではなく「清掃」である。
おそらく世界的にみて、放射性物質に汚染された地域の線量をさげるための作業を「清掃」などと明記したのは横浜市が初めてだろう。

下は、「清掃」を行う市の職員(おそらく放射能対策課)のみなさまだ。
0.9μSv/hの事実をかき消すために急場で施工しているのだろうが、マスクも手袋もせずにほうきで掃いている。
こんな除染方法もおそらく世界で初だろう。
内部被曝の恐ろしさを知らず、知ろうともせず、上からの通達だけで動く思考停止の集まり。「国が安全と言っているから大丈夫」を繰り返し、あげく子供達に放射能汚染されたセシウム牛を食べさせ内部被曝させた横浜市教育課職員たちと同様に愚かな連中だ。

横浜市港北区が他の横浜の地域に比べて汚染されていることは、インターネットユーザー、Twitterの中では4月頃から周知の事実だった。知っている者は出来るだけその地域での屋外活動を避け、足を運ばないようにしていた。
私自身も給食問題で5月に横浜市教育課に交渉した際に、その事実を述べたが全くもって相手にされず、地上20メートル以上にある公式モニタリングスポットの低い数値を上げて、今は問題ないから大丈夫だと繰り返した。

結論を言おう。
横浜市の職員、および横浜市長、それに横浜市議会で多くの議席を持つ民主党、自民党の議員では横浜市民を守ることはできなかったし、今後も守ることはできない。
彼らは自分の頭で考えることを放棄し、自分たちの暮らし、立場、権威が3月11日前と同じように続いていくことした頭にない、身勝手で視野が狭い人間だ。

今、これを書いている9月21日には東日本全域が汚染されたことが明らかになっている。福島第一原発が爆発してから半年が経過してようやくである。
私をふくむ、情報入手に長け、自ら思考することを常にしている人間たちは、これを予想し、出来る限りの対策を講じ、ブログ、Twitterを使って情報を拡散し、現在の危機を告げてきたのだ。

下に掲載する汚染状況がどのような結果を招くのか、身を切るような現実が姿を顕すだろう。

すべてのデータはこちら
福島第一原子力発電所事故の伴うCs137の大気降下状況の試算

 
 
これを読んでいるあなたが、大切な人を放射能による被曝から守りたいのなら、自らの頭で思考し、未来を選択することだ!

 
 
 
未来への希望を信じて。

 
9月 21st, 2011 原発のない未来を実現する, 嘘と真実, 被曝しないために | No Comments
 
 

9月19日、大江健三郎などの呼びかけによる「さよなら原発デモ」に六万人を超える人が集まり切実な声を上げた。
しかし、NHKは視聴率の高い19時のニュースでそれを無視し、21時のニュースでは、「冷温停止」という原発事故の経緯を知っている者なら誰も信じない東電の行程表の見直しの報道と並べ、1分にも満たない扱いをした。
まるで収束に向かっている原発事故に対して、過剰な反応を見せる者たちの集会のようにもとれる報道の姿勢をどうとらえれば良いのだろうか。

しかし、いちばん問題なのは「冷温停止」という言葉をなんの疑問も持たずに使っているところにある。

福島第一原発の1号機から3号機までの原子炉はメルトスルーの状態にあり、一部燃料はメルトアウトしている状態にあるというのが現在の識者や研究者、原発問題に意識の高い一般人たちの見解であり、多くの新聞、テレビメディアもこの情報をニュースとして報道していたはずだ。
しかし、9月19日にはテレビで、20日では新聞が東京電力の「原子炉内の温度が100度以下になり安定してきたので、年内中の冷温停止を目指す」との発表をそのまま受け入れ、各社がそのまま報道している。

テレビニュースや新聞が存在する意義はどこにあるのだろうか?

メルトスルーを3カ月の間隠蔽し、大量の放射性物質の放出を告げなかった電力会社のあきらかなウソをそのまま報道することがその使命なのだろうか?

底の抜けた圧力容器と格納容器から外に漏れ出した核燃料の温度は測ることもできず、まして高レベルの放射能を放出するために人が近づけず目視することもできない状態の中、もぬけの殻に思える原子炉の温度の低下をとって「安定」といい、それが続くことが「冷温停止」だとする東京電力の発表に疑問を持ち、それを突き詰めていくのが報道が存在することの意義ではないのだろうか。

信用を失った企業の発表をそのまま受け入れて報じるだけの報道なら、無い方がいい。

テレビ、新聞、ラジオが3月の爆発時に本気でチェルノブイリ事故のことや放射能のことを調べ、その危険性を訴えてくれたら多くの人が被曝せずに済んだのだ。
ブログ、Twitterでは被曝を防ぐための情報や対策が流れていたし、実際にそれで被曝を免れた人も少なからず存在しているのだ。

メディア関係者よ、その目から濁ったうろこを剥がし、真実に目を向け、愛のある報道をしなさい。そうしないと、とんでもなく重い、後悔の十字架を背負う事になるぞ。

 
9月 20th, 2011 原発のない未来を実現する, 嘘と真実 | No Comments
 
 

 
「デモ隊の諸君! 君たちは路上に咲く花だ!」
「暗示の外に出よ、おれたちには未来がある!」
 
 
美しく、力強い言葉とともに
私の大好きないとうせいこう氏が、DJDUB MASTER Xと共に9月11日の新宿アルタ前デモに登場した。
 
何も説明はしない。
映像を見てほしい。
 

 
9月 13th, 2011 原発のない未来を実現する | No Comments
 
 

下に掲載したアニメーションは、「Ausbreitungssimulationen von Radionukliden, emittiert durch den Reaktorunfall in Fukushima, Japan(福島の原子炉事故から放出された放射性核種の伝播シミュレーション)」(原文ドイツ語)の事故発生直後の3月12日から3月28日までの0m〜500mの高さの大気中の放射性物質拡散状況を世界60ヶ所のCTBT放射性核種探知観測所からのデータに基づいたシミュレーションである。

世界中に放射性物質が飛散したことが分かる。

 
8月 16th, 2011 福島第一原子力発電所 ブラックアウト事故, 被曝しないために | No Comments
 
 

 

「徹底的な測定と除染に立ち上がる以外に住民の安心などあり得ない」

 

2011年7月27日 (水) 衆議院厚生労働委員会
「放射線の健康への影響」参考人説明より
児玉龍彦(参考人 東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)

 

質疑映像

 

 
7月 29th, 2011 原発のない未来を実現する, 嘘と真実, 災害対策, 福島第一原子力発電所 ブラックアウト事故, 被曝しないために | No Comments
 
 

2011年7月27日 (水) 衆議院厚生労働委員会
「放射線の健康への影響」参考人説明より
児玉龍彦(参考人 東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)

 

映像

 

 
 

文字起こし

次に児玉参考人にお願いいたします

私は東京大学アイソトープセンター長の児玉ですが
3月15日に大変に驚愕いたしました

私ども東京大学には27か所のアイソトープセンターがあり
放射線の防護とその除染の責任を負っております
それで、私自身は内科の医者でして東大病院の放射線の除染などに
ずっと、数十年かかわっております

3月15日に、ここの図にちょっと書いてあるんですが
我々最初に午前9時ごろ東海村で5μシーベルトという線量を経験しまして
それを第10条通報という文科省に直ちに通報いたしました
その後東京で0,5μシーベルトを超える線量が検出されました
これは一過性に下がりまして
次は3月22日に東京で雨が降り、0,2μシーベルト等の線量が降下し
これが今日に至るまで高い線量の原因になっていると思っています

それでこの時に枝野官房長官が
「さしあたって健康に問題はない」という事をおっしゃいましたが
私はその時に実際はこれは大変な事になると思いました

何故かというと
現行の放射線の障害防止法というのは
高い線量の放射線物質が少しあるものを処理することを前提にしています

この時は総量はあまり問題ではなくて、個々の濃度が問題になります
ところが今回の福島原発の事故というのは
100キロメートル圏で5μシーベルト
200キロメートル圏で0,5μシーベルト
さらにそれを超えて足柄から静岡のお茶にまで及んでいる事は
今日みなさん全てがご存じのとおりであります

我々が放射線障害を診る時には、総量をみます
それでは東京電力と政府は一体今回の福島原発の総量がどれくらいであるか
はっきりした報告は全くされておりません

そこで私どもはアイソトープセンターのいろいろな知識を基に計算してみますと
まず、熱量からの計算では広島原爆の29,6個分に相当するものが漏出しております
ウラン換算では20個分の物が漏出していると換算されます

さらに恐るべきことにはこれまでの治験で
原爆による放射線の残存量と原発から放出された者の放射線の残存量は
一年に至って原爆が1000分の一程度に低下するのに対して
原発からの放射線汚染物は10分の一程度にしかならない

つまり、今回の福島原発の問題はチェルノブイリと同様
原爆数10個分に相当する量と原爆汚染よりもずっと多量の残存物を放出したという事が
まず考える前提になります

そうしますと、我々システム生物学というシステム論的にものを見るやり方でやっているんですが
現行の総量が少ない場合にはある人にかかる濃度だけを見ればいいのです
しかしながら、総量が非常に膨大にありますと
これは粒子です
粒子の拡散は非線形という科学になりまして
我々の流体力学の計算でも最も難しいことになりますが
核燃料というのは要するに砂粒みたいなものが合成樹脂みたいな物の中に埋め込まれています
これがメルトダウンして放出するとなると
細かい粒子が沢山放出されるようになります

そうしたものが出てまいりますと、どういうようなことが起こるかが
今回の稲藁の問題です

たとえば、岩手のふじわら町では稲藁57000ベクレル/kg
宮城県のおおさき17000ベクレル/kg
南相馬市10万6千ベクレル/kg
白河市97000ベクレル/kg
岩手64000ベクレル/kg
ということで、この数字というのは決して同心円上にはいかない
どこでどういうふうに落ちているかは
その時の天候、それから、その物質がたとえば水を吸い上げたかどうか

それで、今回の場合も私は南相馬に毎週700㎞行って
東大のアイソトープセンター、現在まで7回の除染をやっておりますが
南相馬に最初に行った時には1台のカウンターしかありません
農林省が通達を出したという3月19日には
食料も水もガソリンも尽きようとして
南相馬市長が痛切な訴えをウエブに流したのは広く知られているところであります

そのような事態の中で通達1枚出しても誰も見る事が出来ないし誰も知ることができません
稲藁がそのような危険な状態にあるという事は全く農家は認識されていない
農家は飼料を外国から買って、何10万と負担を負って
さらに、牛にやる水は実際に自分たちと同じ地下水を与えるようにその日から変えています

そうすると、我々が見るのは
何をやらなければいけないかというと
まず、汚染地で徹底した測定が出来るようにするという事を保証しなくてはいけません
我々が5月下旬に行った時先ほど申し上げたように1台しか南相馬に無かったというけど
実際には米軍から20台の個人線量計がきていました
しかし、その英文の解説書を市役所の教育委員会で分からなくて
我々が行って教えてあげて実際に使いだして初めて20個の測定が出来るようになっている
これが現地の状況です

そして先程から食品検査と言われていますが
ゲルマニウムカウンターというものではなしに
今日ではもっと、イメージングベースの測定器というのが遥かに沢山、半導体で開発されています

何故政府はそれを全面的に応用してやろうとして全国に作るためにお金を使わないのか

3か月経ってそのような事が全く行われていない事に
私は満身の怒りを表明します

第2番目です
私の専門は小渕総理の時から内閣府の抗体医薬品の責任者でして
今日では最先端研究支援というので30億円をかけて抗体医薬品にアイソトープを付けて癌の治療にやる
すなわち人間の体の中にアイソトープを打ち込むという仕事が私の仕事ですから
内部被曝問題に関して一番必死に研究しております

そこで内部被曝がどのように起きるかという問題を説明させていただきます

内部被曝というものの一番大きな問題は癌です
癌がなぜ起こるかというとDNAの切断を行います
ただし、ご存じのとおりDNAというのは二重らせんですから
二重らせんの時は非常に安定的です
これが、細胞分裂をする時には二重らせんが一本になって、2倍になり4本になります
この過程のところがものすごく危険です

そのために、妊婦の胎児、それから幼い子ども、成長期の増殖が盛んな細胞に対しては
放射線障害は非常な危険をもちます
さらに大人においても増殖が盛んな細胞
たとえば放射性物質を与えると髪の毛
それから貧血、それから腸管上皮の
これらはいずれも増殖分裂が盛んな細胞でして
そういうところが放射線障害のイロハになります

それで私どもが内部に与えた場合に具体的に起こるので知っている事例を上げます

これは実際には一つの遺伝子の変異では癌は起こりません
最初の放射線のヒットが起こった後にもう1個の別の要因で癌の変異が起こるという事
これはドライバーミューテーションとかパッセンジャーミューテーションとか細かい事になりますが
それは参考の文献を後ろに付けてありますので
それを後で、チェルノブイリの場合やセシウムの場合を挙げてありますので
それを見ていただきますが

まず一番有名なのはα―線です
プルトニウムを飲んでも大丈夫という東大教授がいるというのを聞いて、私はびっくりしましたが

α―線はもっとも危険な物質であります
それは
トロトラスト肝障害というので私ども肝臓医はすごくよく知っております
ようするに内部被曝というのは先程から一般的に何ミリシーベルトという形で言われていますが
そういうものは全く意味がありません

I131は甲状腺に集まります
トロトラストは肝臓に集まります
セシウムは尿管上皮、膀胱に集まります
これらの体内の集積点をみなければ全身をいくらホールボディースキャンやっても全く意味がありません

トロトラストの場合の、このちょっと小さい数字なんで大きい方は後で見て欲しいんですが
これは実際に、トロトラストというのは造影剤でして
1890年からドイツで用いられ1930年ごろからは日本でも用いられましたが
その後20~30年経つと肝臓がんが25%から30%に起こるという事がわかってまいりました

最初のが出てくるまで20年というのは何故かというと
最初にこのトロトラスト、α―線核種なんですが
α―線は近隣の細胞を傷害します
その時に一番やられるのはP53という遺伝子です
我々は今ゲノム科学というので、人の遺伝子、全部配列を知っていますが
一人の人間と別の人間は大体300万箇所違います

ですから人間同じとしてやるような処理は今日では全く意味がありません

いわゆるパーソナルライフメディスンというやり方で
放射線の内部障害をみる時も
どの遺伝子がやられて、どういう風な変化が起こっているかという事をみるということが
原則的な考え方として大事です

トロトラストの場合は第一段階ではP53の遺伝子がやられて
それに次ぐ第二第三の変異が起こるのが20~30年後かかり
そこで肝臓がんや白血病が起こってくるという事が証明されております

次にヨウ素131
これヨウ素はみなさんご存じのとおり甲状腺に集まりますが
甲状腺への集積は成長期の甲状腺形成期が最も特徴的であり小児におこります

しかしながら1991年に最初ウクライナの学者が「甲状腺がんが多発している」というときに
日本やアメリカの研究者はネイチャーに「これは因果関係が分からない」ということを投稿しております
何故そんな事を言ったかというと1986年以前のデータがないから
統計学的に優位だという事を言えないということです

しかし、統計学的に優位だという事がわかったのは
先程も長瀧先生からお話しがありましたが20年後です
20年後に何がわかったかというと
86年から起こったピークが消えたために
これは過去のデータが無くても因果関係がある
という事がエビデンス(evidence 証拠・根拠)になった
ですから、疫学的証明というのは非常に難しくて
全部の事例が終わるまで大体証明できないです

ですから今 我々に求められている
「子どもを守る」という観点からは全く違った方法が求められます
そこで今行われているのは
ここには国立のバイオアッセイ研究センターという化学物質の効果をみる福島昭治先生という方が
ずっとチェルノブイリの尿路系に集まる物を検討されていまして
福島先生たちがウクライナの医師と相談、集めて
500例以上の、前立腺肥大の時に手術をしますと、膀胱もとれてきます
これをみまして検索したところ
高濃度汚染地区、尿中に6ベクレル/ℓという微量ですが
その地域ではP53の変異が非常に増えていて
しかも、増殖性のぜん癌状態
我々からみますとP38というMAPキナーゼと
NF-κB(エヌエフ・カッパー・ビー)というシグナルが活性化されているんですが
それによる増殖性の膀胱炎というのが必発でありまして
かなりの率に上皮内のがんができているという事が報告されております

それで、この量に愕然といたしましたのは
福島の母親の母乳から2~13ベクレル
7名で検出されているという事が既に報告されている事であります

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我々アイソトープ総合センターでは
現在まで毎週700キロメートル、
大体一回4人づつの所員を派遣しまして南相馬市の除染に協力しております
南相馬でも起こっている事は全くそうでして
20K30Kという分け方が全然意味がなくて
その幼稚園ごとに細かく測っていかないと 全然ダメです
それで現在20Kから30K圏にバスをたてて1700人の子どもが行っていますが
実際には避難
その、南相馬で中心地区は海側で学校の7割で比較的線量は低いです
ところが30キロ地点の飯館村に近い方の学校にスクールバスで毎日100万円かけて
子どもが強制的に移動させられています
このような事態は一刻も早く辞めさせてください

いま、その一番の障害になっているのは、強制避難でないと保証しない
参議院のこの前の委員会で当時の東電の清水社長と海江田経済産業大臣がそういう答弁を行っていますが
これは分けて下さい

保障問題とこの線引きの問題と子どもの問題は
直ちに分けて下さい

子どもを守るために全力を尽くすことをぜひお願いします

それからもう一つは
現地でやっていますと除染というものの緊急避難的除染と公共的除染をはっきり分けて考えていただきたい

緊急避難的除染を我々もかなりやっております
たとえばここの図表に出ておりますこの滑り台の下
滑り台の下は小さい子が手をつくところです
が、この滑り台に雨水がザーッと流れてきますと
毎回濃縮します
右側と左側とズレがあって、片側に集まっていますと
平均線量1μのところだと10μ以上の線量が出てきます
それで、こういうところの除染は緊急にどんどんやらなくてはいけません

それからさまざまな苔が生えているような雨どいの下
ここも実際に子どもが手をついたりしているところなのですが
そういうところは、たとえば高圧洗浄機を持って行って苔を払うと
2μシーベルトが0,5μシーベルトまでになります

だけれども、
0,5μシーベルト以下にするのは非常に難しいです

それは、建物すべて、樹木すべて、地域すべてが汚染されていますと
空間線量として1か所だけ洗っても全体をやる事は非常に難しいです
ですから、除染を本当にやるという時に
いったいどれだけの問題がありどれ位のコストがかかるかという事を、イタイイタイ病の一例で挙げますと
カドミウム汚染地域、だいたい3000ヘクタールなんですが
そのうち1500ヘクタールまで現在除染の国費が8000億円投入されております
もし、この1000倍という事になれば、いったいどのくらいの国費の投入が必要になるのか

ですから私は4つの事を緊急に提案したいと思います

第1に
国策として、食品、土壌、水を、日本が持っている最新鋭のイメージングなどを用いた機器を用いて
もう、半導体のイメージかは簡単です
イメージ化にして流れ作業にしてシャットしていってやるということの最新鋭の危機を投入して
抜本的に改善して下さい
これは今の日本の科学技術力で全く可能です

2番目
緊急に子どもの被ばくを減少させるために新しい法律を制定して下さい
私のやっている、現在やっているのはすべて法律違反です
現在の障害防止法では各施設で扱える放射線量、核種等は決められています
東大の27のいろんなセンターを動員して現在南相馬の支援を行っていますが
多くの施設はセシウムの使用権限など得ておりません
車で運搬するのも違反です
しかしながら、お母さんや先生方に高線量の物を渡してくる訳にもいきませんから
今の東大の除染ではすべてのものをドラム缶に詰めて東京に持って帰ってきております
受け入れも法律違反
全て法律違反です

このような状態を放置しているのは国会の責任であります
全国には
例えば国立大学のアイソトープセンターは
ゲルマニウムをはじめ最新鋭の機種を持っているところは沢山あります
そういうところが手足を縛られたままでどうやって
国民の総力を挙げて子どもが守れるのでしょうか
これは国会の完全なる怠慢であります

第3番目
国策として土壌汚染を除染する技術を民間の力を結集して下さい
これは、たとえば
東レだとかクリタだとかさまざまな化学メーカー
千代田テクノとかアトックスというような放射線除去メーカー
それから竹中工務店とか様々なところは、放射線の除染などに対してさまざまなノウハウを持っています
こういうものを結集して現地に直ちに除染研究センターを作って

実際に何10兆円という金額がかかるのを
いまだと利権がらみの公共事業になりかねない危惧を私はすごく持っております

国の財政事情を考えたらそんな余裕は一瞬もありません
どうやって除染を本当にやるか
7万人の人が自宅を離れてさまよっている時に 国会は一体何をやっているのですか

以上です

 
7月 29th, 2011 原発のない未来を実現する, 嘘と真実, 福島第一原子力発電所 ブラックアウト事故, 被曝しないために | No Comments